top of page

建て替え問題の「そもそも論」

 川越には公立保育園が20園、障害児通所施設が2園(建物は一つ)。

 このうち、通所施設も大変ひどい状況なのですが、建て替え・整備計画がある程度具体化してきたのでここでは一旦脇に置きます。

 公立保育園でも従来、建築年が古いものは順調に建て替えが進んでいました。そして、いよいよ古谷保育園の順番が回ってきた折、建て替えのプロジェクトが庁内で立ちあがったにもかかわらず計画は中止となりました。原因は財政問題です。当時の小泉内閣が進める「行政改革」で公立保育園建築の際の国からの補助金がカットされてしまったのです。それにより、建て替えるなら建設費用の全額を川越市が負担しなければならなくなりました。また、「民でできることは民で」のスローガンのもと、全国的に公的施設への指定管理者制度の導入や運営の民間委託が進む中、川越市も公立保育園の運営方法の検討をせざるを得なくなったということも背景にあったのではと推測できます。しかし、「公立保育園で行こう!」のコーナーでも述べているように、公立保育園を維持・存続させることには大きな意味があります。

 

話し合いの中から

 私たちの会では従来より、古谷保育園の早期建て替えを要請していま

したが、昨年(2014年)秋、古谷保育園の保護者・保育士と話し合いを

持ちました。保護者の中には「無理に建て替えなくてもいいのでは?」

という声もありました。つまり「古くてボロいけど、とってもいい保育

園だから私たちは満足している」そういうことです。

 これに対して保育士からは「打っても打っても釘が頭を出す」「もは

やシロアリを駆除することができず塗り込めるしかない状態」「台風の

時は職員総出で窓にブルーシートを貼ったり目貼りをして雨風をしのい

でいる」といった保護者の知らない苦労話が語られました。

 実際、この園舎は古いだけでなく、現代の保育におけるニーズに満足

に応えることができなくなっています。例えば統合保育(障害児も一緒

に保育する)を進めようにも、体にハンディがある子にとってはあまり

にもバリアがありすぎます。給食でアレルギー対応をするにはそれなり

のスペースと調理器具、人手が昼用ですが、今の園舎では十分なスペースを確保できません。あるいは地域のお母さんの子育て支援をしようと思えば、静かに相談ができる個室や、保育室とは別に親子で体が動かせるホールがあるといいな、ということになります。

 この日の話し合いで「今の保育のよさを残す形で建て替えを求めよう」「これからのお父さんお母さんにもこの素晴らしい古谷で子育てしてもらうには建て替えしかない」と決意が固まりました。

2014年度において、川越市自治会連合会古谷支会と古谷保育園保護者会から川合市長あてに、建て替えに関する正式な陳情がなされています。少しずつ、古谷地域全体に声が広がりつつあります。

 

 

古谷保育園建て替え問題は市民全体の課題

 もちろん、古谷保育園建て替えの問題は古谷地域だけの問題ではありません。川越の「子育て力」を維持し高めていくためには不可欠な古谷保育園ですし、公立保育園を公立保育園として建て替えて存続させていく課題でもあります。つまり川越市民全体の問題なのです。

 

 最後に、古谷保育園の保護者達がいかにこの保育園を愛しているか、保護者が自主的に作成したパンフレットをご紹介します。

 

 

© 川越保育をよくする会. Proudly created with ix.com

bottom of page